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もうすぐ50代のとある美容室のお話

心がほっこりした1日

午後8時。最後の客が帰って、それから店内を掃き掃除。クリ-ニングに出すタオルをまとめて、シャンプー台や水回りを拭いて、今日の仕事は終了。電気を消して小走りで廊下で繋がった家に戻る。居間では大音量でお笑い番組が鳴り響き、その前のこたつで、旦那が大の字で大イビキ。

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夕飯に作りおきしておいたカレーを、ル-だけをおつまみに缶ビールを2本飲んだらしく、こたつの上に空き缶が転がっている。

一人息子はまだ、バイトから帰ってないらしく、部屋に人のいる気配はしない。私が居間に入ってきた気配で、旦那が目を覚ました。

 

 

転職を繰り返してばかりの旦那は、今日が新しく決まった仕事の初出勤。どうだったか聞いてあげた方がいいのか、それとも聞かない方がいいのか、旦那の態度で判断してみる事にする。なんだか機嫌がいいような気がする。

これはもしかして。ちょっとホッとする。

今の仕事が続いてくれればいいんだけど。ただいま~。大学生の息子が帰ってきて、居間に入ってくる。

大学の授業がない日はほぼバイトで帰りが遅いのに、今日は早く終わったらしい。早い日はたいてい、付き合ってる彼女を連れてくるのに今日は一人だ。珍しいなと思って聞いてみると、彼女の方が今日はバイトが入っていて遅いらしい。

 

旦那が風呂に入ったので、息子と二人でカレーを食べる。あまり食欲がない。疲れてるのか体がだるい。後、休みまで3日もあるのか。休みたい。最近、ほんとに疲れがたまるし抜けない。更年期なのか頭痛もする。風呂に入って布団にもぐりこみたいが、洗い物や明日の朝食の米を研いだりや、溜まった洗濯物をまわしたりや、やる事がまだまだあり、寝る事は許されない。

 

kango-oshigoto.jp

 

こんなはずじゃなかった。美容師という仕事は好きだし誇りも持っているが、こんなにしゃかりきにやりたかった訳ではなく、旦那の稼ぎがあり、半分趣味みたいな感じでやるつもりだったのに。近所の主婦が買い物ついでにふらっとより、カットついでにお喋りしていく、そんな気軽な店にするはずだったのに。お客の大半は主婦でお喋りしていくのは合ってるけど、旦那の転職癖のせいで、全く気軽じゃない。生活の糧だ。息子の学費もまだかかるし。溜息をついてよっこらしょとたちあがり、朝から溜まったままの洗い物をやってしまおうと台所に向かう。

あれ?ない。洗い物が一つもない。旦那がやってぐれた?まさか❗家の事は何もしないあの人が?旦那が風呂からでてきた。『洗い物しておいたよ』え?なんで?『なんでって、なんだか最近疲れてるみたいだし、洗濯もしたよ』ウソでしょ。『仕事、今度こそ上手くやれそうだからさ、今まですまなかったな、頑張るし』今まで何回も聞いたセリフだけど、今まで家の事なんかしてくれた事なかったのに。理由を聞くと、息子に言われたみたい。お母さんがかわいそうって。たまには手伝ってやれよって。ありがとう、息子よ。旦那もありがとう。疲れがふっとんで、これで明日も頑張れそう。今日はとても、ハッピーな1日でした。